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「転職したい。でも、自分にはアピールできるような強みがない」
そんなふうに感じて、職務経歴書を前に手が止まっていませんか?
たとえば、入社してまだ1年、2年。
大きなプロジェクトを任されたわけでもない。部下を持った経験もない。社内表彰を受けたこともなければ、「売上を前年比150%にしました」と胸を張って書けるような数字もない。
そうすると、
「自分はまだ何もしていない」
「転職するには経験不足なのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
でも、採用する側から見ると、必ずしも「大きな実績がある人=強みのある人」ではありません。
むしろ、本人がごく普通だと思っている仕事の進め方や、毎日何気なく続けていた工夫の中に、
「この人はこういう場面で力を発揮しそうだな」
と感じる材料が隠れていることがあります。
私は採用に関わる仕事の中で、さまざまな応募書類を見てきました。
その経験から感じるのは、自分の強みは、自分では意外なほど見つけにくいということです。
今回はまず、「強み」とは何なのかを少し整理したうえで、今でも印象に残っている一人の応募者の話をご紹介します。
その人の履歴書の趣味欄に書かれていたのは、たった一言。
「ランニング」
でした。

転職で自分の強みを考える20代の会社員
職歴が浅くても「強みがない」とは限らない
強みは「すごい実績」とは限らない
転職活動で「あなたの強みは何ですか?」と聞かれると、つい立派な答えを探したくなります。
「営業成績で1位になった」
「大規模なプロジェクトを成功させた」
「難関資格を持っている」
もちろん、こうした経験は分かりやすい実績です。
けれど、20代、特に社会人経験がまだ浅い人の場合、そんな華やかな成果がなくても不思議ではありません。
それなのに、最初から「人に誇れるような成果」を探そうとすると、
「やっぱり自分には何もない」
という結論になりがちです。
ここで、少し見方を変えてみてください。
たとえば、こんな経験はありませんか?
- ミスを減らすために、自分なりのチェック方法を作っていた
- 先輩に同じことを何度も聞かなくて済むよう、メモを整理していた
- 相手が読みやすいように、資料の順番や見出しを工夫していた
- 忙しい人に質問するときは、要点をまとめてから声をかけていた
- 次の人が困らないよう、仕事の引き継ぎ内容を残していた
一つひとつを見ると、「そんなの仕事なら普通でしょう」と思うかもしれません。
でも、その「普通」の中に、
正確さ、段取り、相手への配慮、改善意識、学ぶ姿勢――
といった、その人なりの仕事の仕方が表れます。
大切なのは、
「私は責任感があります」と先に性格を決めることではありません。
まず、
「自分は実際に何をしていたのか」
を思い出してみることです。
その行動を見直したあとで、
「なぜそうしていたのだろう?」
「ほかの人と少し違っていたところはなかったか?」
と考えてみる。
この順番の方が、自分の強みを無理なく見つけやすくなります。
厚生労働省の「ジョブ・カード」も、職業経験を振り返り、自分ができることや身につけたい能力などを整理するためのツールとして用意されています。
強みを考えることは、「すごい自分を作り上げること」ではありません。
すでに経験してきたことを、もう一度丁寧に見直すこと。
まずはそこからで十分です。
本人にとって「当たり前」のことほど気づきにくい
仕事を覚えてくると、最初は難しかったことも、いつの間にか普通にできるようになります。
毎朝やっている確認。
電話を受けたときの聞き方。
先輩への報告の仕方。
資料を作るときのちょっとした順番。
こうしたことを毎日繰り返している本人にとっては、もはや特別な努力ではありません。
だから、転職活動で突然、
「あなたの強みを書いてください」
と言われても、
「別に普通のことしかしていないんだけどな……」
となってしまうのです。
でも、職場が変われば「普通」も変わります。
今の会社では当たり前だった段取りが、別の会社では評価されることもあります。
逆に、自分では得意だと思っていても、応募する仕事ではそれほど重要ではない場合もあります。
ですから、ここで言いたいのは、
「あなたには絶対にすごい才能が隠れている」
ということではありません。
そうではなく、
「まだ自分でうまく言葉にできていない経験があるかもしれない」
ということです。
この違いは、転職活動ではかなり大切だと思います。

履歴書の何気ない記載から応募者の経験を掘り下げる採用面接
採用担当として印象に残った「趣味:ランニング」の応募者
履歴書に書かれていたのは、たった一言
採用に関わっていた頃、今でも記憶に残っている応募者がいます。
その人の履歴書を見たとき、趣味の欄には、
「ランニング」
とだけ書かれていました。
珍しい趣味ではありません。
「休日に少し走っているのかな」
最初に履歴書を見ただけなら、それ以上のことは分かりませんでした。
ところが、面接で話を聞いてみると、印象が変わりました。
詳しく尋ねる中で分かったのは、その人が単に健康のために時々走っている人ではなかったということです。
なんと、
2か月に1度ほどのペースで、フルマラソンに出場していた
のです。
42.195キロを走るフルマラソンに継続して出場するとなれば、本番の日だけ頑張ればよいわけではありません。
普段から走る時間を作り、体調を整え、少しずつ準備を積み重ねていく必要があるでしょう。
履歴書に書かれていた、
「ランニング」
という一言だけからは、そこまでは分かりませんでした。
評価したのは「フルマラソンを走る人だから」ではない
ここは誤解してほしくないところです。
フルマラソンを走る人だから仕事ができる、と判断したわけではありません。
スポーツをしている人の方が採用で有利だ、と言いたいわけでもありません。
趣味だけで採用を決めたわけでも、もちろんありません。
私が興味を持ったのは、
その一言の後ろに、本人が履歴書には書いていなかった行動がたくさん隠れていたこと
でした。
どのくらいの頻度で走っているのか。
どうやって練習時間を作っているのか。
なぜ続けているのか。
大変なときにも、どうやって続けてきたのか。
そうした話を聞くことで、履歴書だけでは見えなかったその人の一面が少しずつ見えてきました。
本人にとっては、フルマラソンに向けて走ることが、すでに日常の一部だったのかもしれません。
だから履歴書には、
「ランニング」
としか書かなかった。
でも、採用する側からすれば、その背景にはもう少し詳しく聞いてみたい経験がありました。
結果として、その方は採用に至りました。
もちろん、ランニングだけが理由ではありません。
ただ、この出来事は私にとって、
「本人が普通だと思っていることと、他人から見て興味深いことは、必ずしも同じではない」
と強く感じた経験でした。
これは趣味だけの話ではありません。
仕事でも同じです。
あなたが、
「単に電話を取っていただけ」
「工場で決められた作業をしていただけ」
「先輩に言われた通りに資料を作っていただけ」
と思っている経験の中にも、
もう少し詳しく分解してみると、次の職場へ持っていけるものが見つかるかもしれません。
では、具体的にどうやって見つければいいのでしょうか。
次は、普段の仕事を
「行動 → 工夫 → 結果」
の順に分解しながら、「当たり前」を転職で伝えられる経験へ整理する方法を見ていきます。
☕ ここでちょっと寄り道
「自分で求人を探すべきか、転職エージェントに相談した方がいいのか迷う」という方は、 転職サイトと転職エージェントの違い を先に確認しても構いません。
「当たり前」を転職の強みに変える3ステップ
前の章では、履歴書の趣味欄に「ランニング」とだけ書いていた応募者の話をご紹介しました。
本人にとっては、ごく普通の趣味だったのかもしれません。
ところが、詳しく聞いてみると、2か月に1度ほどフルマラソンに出場するため、日頃から準備を続けていることが分かりました。
これは仕事についても同じです。
「自分は電話を取っていただけ」
「言われた資料を作っていただけ」
「工場で決められた仕事をしていただけ」
そう思っていても、一つひとつの仕事を細かく見ていくと、
「どうしていたか」
「なぜそうしていたか」
という、その人なりの工夫が見えてくることがあります。
ここからは、実際に自分の経験を棚卸ししてみましょう。
難しい自己分析は必要ありません。
使うのは、
「行動 → 工夫 → 結果」
という3つの視点だけです。

これまでの仕事内容を棚卸しする20代の会社員
ステップ1|仕事をできるだけ細かな「行動」に分ける
まず、「私はどんな仕事をしてきたのか」を書き出します。
ただし、
「一般事務」
「営業」
「製造」
「接客」
といった大きな職種名だけでは、まだ十分ではありません。
もっと細かくしてみます。
たとえば「一般事務」なら、
- 電話を受ける
- メールを返信する
- 資料を作る
- データを入力する
- 書類を確認する
- 会議の日程を調整する
- ファイルを整理する
- 上司や先輩へ進捗を報告する
といった具合です。
製造現場で働いている人なら、
- 作業前に設備を確認する
- 材料を準備する
- 機械を操作する
- 製品を目視で確認する
- 異常がないか確認する
- 作業内容を記録する
- 次の担当者へ引き継ぐ
- 作業場所を整理整頓する
などに分けられます。
ここでは、まだ「強み」を考えなくて構いません。
「責任感がある」
「コミュニケーション能力が高い」
などと、無理に格好のいい言葉に変える必要もありません。
まずは、
自分が実際にやっていたことを、できるだけ具体的な動作まで分解する。
それだけです。
「毎日やっていたことなんて、書くほどでもない」
と思うものほど、一度書いてみてください。
あとから見返すと、その中に自分なりの仕事の仕方が見つかることがあります。
ステップ2|「自分なりに工夫していたこと」を探す
次に、それぞれの行動について、
「私は、その仕事をするときに何か工夫していなかったか?」
と考えてみます。
たとえば、
電話を受けていた
だけなら、仕事内容の説明です。
でも、
聞き間違いを防ぐため、会社名と名前を必ず復唱していた
となると、その人の仕事の仕方が少し見えてきます。
別の例も考えてみましょう。
「資料を作っていた」の場合
単に、
会議資料を作成していた
で終わらせず、
初めて読む人でも内容を追いやすいよう、見出しと順番を整えていた
という工夫がなかったでしょうか。
そこから、
- 相手目線で考える
- 情報を整理する
- 分かりやすく伝える
といった要素が見えてきます。
「先輩に仕事を教えてもらっていた」の場合
社会人経験が浅ければ、教えてもらうことの方が多いのは当然です。
それでも、
同じことを何度も聞かないよう、教わった内容をその日のうちにメモへ整理していた
のであれば、
- 学ぶ姿勢
- 情報整理
- 自分で振り返る習慣
といった特徴が見えてきます。
「データ入力をしていた」の場合
指示された数字を入力していただけ
と思うかもしれません。
しかし、
入力後に元データと照合する順番を自分なりに決めていた
のであれば、「正確性を高めるための工夫」をしていたことになります。
この段階で大切なのは、
自分を褒めるために無理やり長所を探すことではありません。
「なぜ私はそうしていたんだろう?」
と、一歩だけ掘り下げてみることです。
ステップ3|その結果、何が起きたかを思い出す
最後に、
「その工夫によって、何か変わったことはなかったか?」
を考えます。
ここで多くの人が、
「売上○%アップのような数字がないから、やっぱり実績にならない」
と思ってしまいます。
でも、数字があることだけが「結果」ではありません。
たとえば、
引き継ぎ資料を整理したところ、後任者から「分かりやすかった」と言われた。
電話内容を必ず復唱するようにしてから、聞き間違いによる確認が減った。
作業前の確認項目を自分でメモしておくことで、先輩への質問回数が少なくなった。
ファイル名の付け方をそろえたところ、自分でも過去資料を探しやすくなった。
こうしたものも、経験を振り返る材料になります。
もちろん、
「月○時間削減した」
「ミスが○%減った」
「売上が○円増えた」
など、実際に確認できる数字があるなら使って構いません。
ただし、ここは非常に大切です。
数字がないなら、無理に数字を作らないでください。
職務経歴書を立派に見せるために、
「たぶん20%くらい改善しただろう」
「月10時間くらい削減したことにしよう」
と数字を作るのはおすすめできません。
転職で自分の強みを整理する目的は、自分を大きく見せることではないからです。
実際にやったことを、相手に伝わる形へ整理する。
それで十分です。
20代・第二新卒なら、こんな経験も強みの材料になる
ここまで読んでも、
「でも、やっぱり自分の仕事は普通すぎます」
と思う人もいるでしょう。
そこで、20代や第二新卒の方にありがちな経験を、もう少し具体的に見てみます。
| 自分では「普通」と思っている経験 | もう一歩掘り下げるポイント |
|---|---|
| 電話対応 | 聞き間違いを防ぐ方法、相手に合わせた説明 |
| データ入力 | 確認方法、正確性を保つ工夫、作業順序 |
| 営業への同行 | 事前準備、メモ、質問、訪問後の整理 |
| 接客 | お客さまの要望の聞き取り、説明の工夫 |
| 工場での定型作業 | 品質確認、安全確認、段取り、5S、引き継ぎ |
| 資料作成 | 情報整理、見やすさ、読み手への配慮 |
| 新人として仕事を覚えた | メモ、質問の仕方、復習、学習方法 |
たとえば、
「工場で毎日同じ作業をしていただけ」
という人でも、
作業前に何を確認していたのか。
不良品を出さないために何を意識していたのか。
安全のために何を守っていたのか。
作業が遅れそうなとき、誰にどのように報告していたのか。
そこまで分解していくと、単なる「同じ作業」ではなくなります。
製造業への転職を考えている方なら、仕事内容や未経験転職について詳しくまとめた記事もあります。
「製造業への転職は未経験でもできる?仕事内容・向いている人・転職のポイントを解説」
https://shigoto-ikiiki.com/manufacturing-career-beginner/
こうした職種ごとの仕事内容を調べるときには、厚生労働省の「職業情報提供サイト(job tag)」も参考になります。
job tagでは、さまざまな職業について、仕事内容、仕事で行う作業、必要な知識やスキルなどを確認できます。
「自分が今やっている仕事には、どんな作業やスキルが含まれているのだろう」
と整理するときにも使えます。
厚生労働省:職業情報提供サイト(job tag)

さまざまな仕事経験から自分の強みを探す20代
「強み」を見つけることと「自分を盛ること」は違う
自分の経験を細かく見ていくと、
「これも強みとして書いていいのかな?」
と迷うことがあります。
ここで一つ覚えておきたいのは、
強みを見つけることと、自分を必要以上に大きく見せることは別
ということです。
実績を大きく見せる必要はない
たとえば、新入社員として会議資料の準備を担当したとします。
実際にやったことが、
先輩から指示された資料を印刷し、順番を確認して配布した
のであれば、それでよいのです。
そこから、
「会議運営を主導した」
と書いてしまえば、事実とは違ってきます。
一方、
配布漏れを防ぐため、参加者名簿と照らし合わせて必要部数を確認していた
のであれば、それは実際に行った工夫として整理できます。
派手ではありません。
でも、派手である必要もありません。
AIに「架空の実績」を作らせない
最近は、職務経歴書や自己PRをAIに手伝ってもらうことも簡単になりました。
文章を読みやすくしたり、自分では思いつかなかった表現候補を出してもらったりする使い方は便利です。
ただし、
経験そのものまでAIに作らせてはいけません。
たとえば、
「一般事務を2年間経験しました。立派に見える実績を作って」
と頼み、
実際には行っていない業務改善や架空の数字を職務経歴書へ載せるのは避けるべきです。
AIに手伝ってもらうなら、
「私はこういう仕事をしていました。もう少し分かりやすく整理すると、どんな観点がありますか?」
という使い方の方がよいでしょう。
事実は自分から出す。整理や言語化をAIに手伝ってもらう。
この線を越えないことが大切です。
応募する仕事によって「見せる部分」は変わる
そしてもう一つ。
一度見つけた「強み」を、すべての会社へ同じように伝える必要もありません。
たとえば、
- 正確に作業すること
- 人と話すこと
- 情報を整理すること
- コツコツ改善すること
という4つの経験が見つかったとします。
事務職なら「正確性」「情報整理」を中心に伝えた方がよいかもしれません。
営業職なら「人と話す」「相手に合わせて説明する」という経験の方が関連しやすいでしょう。
製造職なら「正確性」「安全確認」「改善」の経験が生きる場合があります。
つまり、
強みとは、自分に貼る一枚のラベルではありません。
これまでの経験の中から、
「この仕事なら、どの経験が役立ちそうか」
と考えて選んでいくものです。
まずは紙1枚でやってみる
ここまで読んだら、一度パソコンを閉じても構いません。
紙を1枚用意して、
左から、
①やったこと
②工夫したこと
③その結果
と3列に分けてみてください。
たとえば、
| やったこと | 工夫したこと | 結果 |
|---|---|---|
| 電話対応 | 名前・会社名を復唱 | 聞き間違いを防ぎやすくなった |
| 資料作成 | 見出しと順番を整理 | 先輩から分かりやすいと言われた |
| 製造作業 | 作業前に確認事項をチェック | 作業忘れを防ぎやすくなった |
最初から立派な文章にする必要はありません。
箇条書きで十分です。
そして、できれば10個くらい出してみてください。
その10個を眺めると、
「自分は確認をかなり大切にしているな」
「人が困らないようにする工夫が多いな」
「教わったことを整理する癖があるな」
など、自分では気づかなかった共通点が見えてくることがあります。
これが、自分の強みを言葉にするための材料になります。
では、その材料を集めても、
「自分では、どれが企業から評価されるのか分からない」
という場合はどうすればいいのでしょうか。
次は、自分一人で決めつけずに、家族や同僚、そして転職エージェントなど第三者の視点を借りる方法を見ていきます。
一人で強みが見つからないときは、第三者に聞いてみる
ここまで、
「行動 → 工夫 → 結果」
の3つに分けて、自分の仕事を振り返ってきました。
紙に10個ほど書き出してみると、
「自分は意外と確認を大事にしていたんだな」
「人が困らないようにする工夫が多いな」
「教わったことを整理するのは苦にならないな」
など、自分なりの傾向が少しずつ見えてくるかもしれません。
ただ、ここで次の疑問が出てきます。
これは、本当に転職で強みとして伝えていいのだろうか。
自分の経験を自分で振り返ることはできます。
でも、その経験がほかの会社からどう見えるのかまで、自分一人で判断するのは簡単ではありません。
そんなときは、いったん自分の中だけで答えを出そうとするのをやめて、第三者の視点を借りる方法があります。

転職についてキャリアアドバイザーに相談する20代の会社員
まずは身近な人に聞いてみてもいい
いきなり転職の専門家へ相談しなくても構いません。
以前一緒に働いていた人や、信頼できる先輩、同僚などに、
「私って、仕事では何が得意そうに見えていましたか?」
と聞いてみるだけでも発見があります。
ポイントは、
「私の長所は何ですか?」
と漠然と聞くより、
「私が仕事しているとき、ほかの人より丁寧だったことってありますか?」
「何かよく頼まれていた仕事ってありましたか?」
「一緒に働いていて、助かったことはありましたか?」
と、具体的に聞くことです。
自分では忘れていたことを、相手が覚えていることもあります。
たとえば、
「説明が分かりやすかった」
「急ぎの仕事を安心して頼めた」
「トラブルのときも落ち着いていた」
と言われたなら、
「なぜ、そう見えたんだろう?」
ともう一度、自分の行動へ戻ってみます。
そうすると、
説明する前に、相手がどこまで知っているか確認していた。
急ぎの依頼を受けたら、まず締切と優先順位を確認していた。
トラブルが起きたら、いきなり動かず状況を整理していた。
といった具体的な行動が出てくるかもしれません。
これなら、単に
「コミュニケーション能力があります」
と書くより、ずっと自分らしい材料になります。
転職エージェントには、この4つを聞いてみる
身近な人の意見とは別に、転職市場から見た意見を知りたい場合は、転職エージェントへ相談する方法もあります。
転職エージェントというと、
「求人を紹介してもらうところ」
というイメージが強いかもしれません。
もちろん、それが大きな役割です。
ただ、面談ではこれまでの経験や希望条件などを話すため、自分では気づかなかった経験について質問してみることもできます。
特に、職歴が浅く、
「何をアピールすればいいのか分からない」
という20代なら、次のような質問をしてみてください。
質問1|「私の経験の中で、企業から評価されそうなのはどの部分ですか?」
まず、一番聞いてみたい質問です。
ここまで自分で作った、
「行動 → 工夫 → 結果」
のメモを見せてもよいでしょう。
自分では、
「こんなの誰でもやっている」
と思っていた経験について、
「その経験なら、こういう仕事でも使えそうですね」
という別の見方が出てくるかもしれません。
反対に、
「そこより、こちらの経験をもう少し詳しく聞かせてください」
と言われることもあるでしょう。
その違い自体が、自分の経験を外から見る材料になります。
質問2|「応募書類でもう少し具体的にした方がいい部分はありますか?」
ここまで作ってきた「行動 → 工夫 → 結果」の棚卸しメモを見せてもよいでしょう。
応募書類では、
- 何を担当したか
- どんな工夫をしたか
- それが応募する仕事とどう関係するか
を整理する必要があります。
自分だけで書いていると、
詳しく書きすぎるところと、逆に説明不足になるところが出てきます。
そこで、
「この部分は、採用する側から見ると意味が伝わりますか?」
と聞いてみる。
これは非常に実用的な質問です。
質問3|「今の私に不足している経験やスキルは何でしょうか?」
強みを探す話なのに、
「足りないものまで聞くの?」
と思うかもしれません。
でも、これは大切です。
転職活動は、
自分を褒めてもらうための活動ではありません。
今の経験で応募できる仕事もあれば、もう少し経験を積んだ方が選択肢が広がる仕事もあります。
たとえば、
「今すぐ転職しなくても、あと半年この業務を経験しておくと応募しやすくなる」
という話が聞けることもあるかもしれません。
逆に、
「その経験なら、すでに応募できる求人があります」
というケースもあるでしょう。
大切なのは、
「自分には何もない」
とも、
「自分ならどこでも通用する」
とも決めつけないことです。
今の自分の立ち位置をできるだけ具体的に知る。
そのための質問です。
質問4|「私と似た経験の人には、どんな転職先がありますか?」
自分で求人サイトを見ていると、
これまで知っていた職種ばかり検索しがちです。
でも、同じ経験でも別の職種で評価される場合があります。
たとえば、
接客経験がある人なら、販売職だけでなく、
- 営業
- カスタマーサポート
- お客さま対応を含む事務
などへ経験をつなげられることもあるでしょう。
製造現場の経験なら、
単に「製造」で終わらず、
- 品質管理
- 生産管理
- 工程管理
など、経験を生かせる方向が見えてくる可能性もあります。
もちろん、誰にでも同じ選択肢があるわけではありません。
だからこそ、
「私の場合なら、どんな可能性がありますか?」
と聞くことに意味があります。
転職エージェントは「正解を教えてくれる人」ではない
ここで、一つ注意しておきたいことがあります。
転職エージェントへ相談したからといって、その意見をすべて正解だと思う必要はありません。
担当者によって、
- 得意な業界
- 得意な職種
- 経験
- 提案の仕方
- 話しやすさ
には違いがあります。
同じ経歴を見ても、担当者によって評価や提案が違うこともあります。
それは必ずしも悪いことではありません。
むしろ、
「この人にはこう見えた」
という一つの外部意見として使うくらいでよいと思います。
最後に転職するかどうかを決めるのは、自分です。
紹介された求人に必ず応募しなければならないわけでもありません。
転職エージェントは、自分のキャリアを決めてもらう相手ではなく、自分で考えるための材料を増やす相手。
そんな距離感で利用する方が、20代の初めての転職では使いやすいでしょう。
自分に合う転職エージェントが分からないときは
一方で、
「相談してみようと思っても、転職エージェントが多すぎて、どこを選べばいいのか分からない」
という別の問題もあります。
大手の総合型もあれば、
20代向け、第二新卒向け、特定業界向けなど、さまざまな転職エージェントがあります。
最初から、
「ここが絶対に自分に合っている」
と判断するのは難しいものです。
そんなときは、自分の状況や希望をもとに、相談先となる転職エージェントを探すサービスを利用するという方法もあります。↓転職エージェントナビのサイトへ
自分に合う転職相談先を探してみる
「どの転職エージェントに相談すればいいのかわからない」という方は、 自分の状況に合う相談先を探すところから始めてみる方法もあります。
自分に合う転職エージェントを探してみる※転職を急いで決める必要はありません。サービス内容・対象者・利用条件を確認したうえで、 自分に合うと感じた場合に利用してください。
自分に合う転職相談先を探してみる
「どの転職エージェントに相談すればいいのか分からない」という方は、自分の状況に合う相談先を探すところから始めても構いません。
[自分に合う転職エージェントを探してみる]
接続先URL:
https://service.circus-group.jp/circus/agentnavi/agentnavi-seo/?rd_code=Sample123
※転職を急いで決める必要はありません。サービスの対象者や利用条件を確認したうえで、自分に合うと感じた場合に利用してください。
転職サイトと転職エージェント、どちらを使えばいい?
ここまで読んで、
「そもそも転職サイトだけではダメなの?」
と思った人もいるでしょう。
結論からいうと、
どちらか一方だけに決める必要はありません。
ざっくり分けるなら、
転職サイト
- 自分で求人を探したい
- まずどんな求人があるか見たい
- 自分のペースで転職活動を進めたい
という人に使いやすいサービスです。
転職エージェント
- 初めての転職で進め方が分からない
- 自分の経験をどう伝えればいいか相談したい
- 求人選びや応募書類について第三者の意見も聞きたい
という人には利用する意味があります。
今回の記事のように、
「自分の強みが分からない」
という段階なら、
まず自分で棚卸しをしてみる。
そのうえで、
「自分ではこう考えたけれど、外から見るとどうですか?」
と相談する。
この順番がおすすめです。
転職サイトと転職エージェントの違いや使い分けについては、別の記事で詳しくまとめています。
【内部リンク】
「転職サイトと転職エージェントはどっちを使うべき?初心者向けに使い分けを解説」
※既存記事の実URLを設定

まとめ|「何もない」のではなく、まだ言葉になっていないだけかもしれない
転職を考え始めた20代の方からすると、
「自分にはまだ大した経験がない」
と思うのは無理もありません。
社会人になって1年、2年なら、経験していないことがたくさんあるのは当然です。
だからといって、
「強みがない」
と決めてしまう必要もありません。
この記事でお伝えしてきたことは、難しい方法ではありません。
まず、
① 自分がやってきた行動を書き出す
次に、
② その中で自分なりに工夫したことを思い出す
そして、
③ その結果、何が起きたかを確認する
それでも自分では分からなければ、
④ 第三者からどう見えるか聞いてみる
この順番です。
第一回でご紹介した、履歴書に「ランニング」とだけ書いていた応募者もそうでした。
履歴書の一言だけでは、そこにどんな行動が積み重なっているのか分かりませんでした。
仕事の経験も同じです。
「電話対応」
「資料作成」
「工場勤務」
「接客」
とだけ書けば、ごく普通に見えるかもしれません。
でも、
その仕事を、あなたが実際にどうやっていたのか。
そこまで掘り下げると、その人なりの仕事の仕方が見えてきます。
転職活動では、自分を大きく見せる必要はありません。
立派な物語を作る必要もありません。
まだ経験していないことを、経験したことにする必要もありません。
今まで実際にやってきたことを、一つずつ丁寧に拾っていく。
それだけで十分です。
職務経歴書を前にして、
「書くことがない」
と感じたときは、いきなり自己PRを書こうとせず、
まず昨日までの仕事を思い出してみてください。
「何もない」のではなく、まだ自分の言葉になっていない経験が残っているかもしれません。
↓ 転職エージェントナビのサイトへ
自分に合う転職相談先を探してみる
「どの転職エージェントに相談すればいいのかわからない」という方は、 自分の状況に合う相談先を探すところから始めてみる方法もあります。
自分だけでは見つけにくい強みを、第三者の視点でも確認してみる※転職を急いで決める必要はありません。サービス内容・対象者・利用条件を確認したうえで、 自分に合うと感じた場合に利用してください。
自分だけでは見つけにくい強みを、第三者の視点でも確認してみる
自分で経験を整理しても、「これが転職で評価されるのか分からない」という場合は、転職の専門家へ相談する方法もあります。
どこへ相談すればいいか迷っている方は、自分の状況に合う転職エージェントを探すところから始めてみてください。
[転職エージェントナビで自分に合う転職エージェントを探してみる]
※サービス内容・対象者・利用条件を確認し、自分に合うと判断したうえで利用してください。
